石原都知事の靖国神社参拝に抗議する

１　８月15日、石原慎太郎東京都知事は靖国神社を参拝した。
　 私たち自由法曹団東京支部は、東京の弁護士から成る法律家団体として、石原知事の参拝に抗議する。

２　アジアの諸国民との友好をますます高めていくべきときに、石原知事はこれに反する靖国神社参拝を行った。 これまでも石原知事は靖国参拝を繰り返してきたが、それは日本のみならずアジアの人々から厳しく批判されてきた。
　 靖国神社は、軍国主義の精神的支柱としての役割を果たし、「Ａ級戦犯」 を合祀し、侵略戦争を美化してきた。
　 石原知事の靖国神社参拝は、侵略戦争の否定、反省の上に成り立ってきた戦後の国際秩序と相容れないものである。

３　石原知事の靖国神社参拝は、日本国憲法の定める 「政教分離の原則」 に違反する点でも重大である。 石原知事はかねてから憲法を敵視する発言を行ってきているが、実際の行動でも憲法違反を繰り返しているのである。

４　現在、憲法９条を変え、また派兵恒久法を作って、日本が海外で武力行使をする道を開こうという動きがある。 石原知事の靖国神社参拝はこの動きと歩調を合わせたものである。

　 しかし、世界の平和と友好を求める市民の声はますます強く、大きくなり、知事の行為を決して許さないであろう。

　 私たち自由法曹団東京支部は、石原知事の靖国神社参拝に抗議し、日本国憲法を守り活かすために奮闘することを誓うものである。

　 2008年８月15日

自由法曹団東京支部
支部長　島田修一
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