【NPJ通信・連載記事】一水四見/村野謙吉
一水四見: 仏教の認識論 (唯識説)による縁起を説明する喩え。人間が水と見るものを、天人は瑠璃でできた大地、地獄の住人は膿みで充満した河、魚は住処としてそれぞれ見る。同一の客観的対象は、主観の認識能力・機能・立場・利害関係等によって様々に認識されうること。しかも様々な観察者たちと彼らの共通とされる観察対象自体も、一切が相互に連動していて諸行無常の変化をしている。
- 2025.05.07
- 滅びゆく日本と永遠の和国
村野謙吉(むらの けんきち)
仏教・日本文化・G.オーウェル研究家・翻訳家・コラムニスト(Mainichi Daily News (1978 - 1983)など)。
訳書:ヴィンセント・スティアー 『プリンティングデザイン・アンド・レイア ウト : 欧文書体とレイアウトの常識』など。