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【NPJ通信・連載記事】練馬自衛隊基地ウオッチング~ダイコンと基地の街~/坂本 茂

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no25 レンジャー訓練まであと2日 森本さん これでもやるの? やるのは かまわねーが 地元住民が納得しなかったら そっぽを向くよ

2014年5月6日

6月3日:戸田緑道公園出発地点(東京都板橋区)はヒバリが上空で、オオヨシキリが葦の中で盛んに鳴いていた。子供たちはザリガニとりで夢中だ。
ヘリコプターの着陸する地点はバッタが飛び回ってクローバーで覆われていた。
戸田緑道公園出発地点で10トン運転手は 「平日10時前後は車でごった返す、 こんなことをやってたら自衛隊は地元にそっぽを向かれるよ」 と笑いながら話した。


ルートに面した人々の声

陸自武装行進ルートに沿って話を聞いてみた

戸田橋緑地草地ひろばで遊ぶ3才児を遊ばせる父親(31才):
「ヘリ降りるの非常識だ」
ガソリンスタンド従業員多数:
聞いてないよ! 景気悪い、自衛隊に取り囲まれ自動車入ってこれない、営業妨害だ。
西台3丁目バス停で待つ男性(77才):
町会みんな反対している、自衛隊は外に出しちゃーいけねーよ。
踏み切りで電車を待つ女性(55才):
知らないわ? なんの訓練なの? この踏み切りすぐしまるわよ。危ないんじゃない。
電車の見える公園で2才児を遊ばせる母親(29才):
子供が泣き出すわ、平和なのに何故?
田柄緑道でベンチで座る男性(75才):
通るべきじゃないね。東北まだたいへんなのに手伝って来い。

皆さん厳しい意見を述べた。


ルートに面した人々の声

6/8(金)第3回(最終回)説明会概要
会場は行進ルートの近所の1回目の西台3丁目集会所(板橋区)に変わった。
3階の会場にお年よりはつらい。
禁止を求める裁判の85歳の原告がタクシーを使って会場に来るという、下級隊員は見かねて 「私、おんぶして3階まで連れて行きます」 といってくれた。 優しい自衛官の姿を見た。
50名を超える不安を抱える区民が集まってきた。

相変わらず幹部自衛官の隊長さんは脚本のQ&Aを見ながら1回目からずーと 「徒歩行進能力を高める訓練です」 と、くり返している。 覚えないのか原稿を読んでいる。
隊長さんって。まるで田中防衛大臣のような人だ。説明会の言動を紹介しよう。
参加者:軍隊の階級で言うと?
隊長さん:大将です。…イヤ…間違いました大佐であります。
会場:爆笑
住民:裁判において国から答弁書が出た。隊長さんはレンジャーの隊列は17名になった、隊列の前と後に安全係りを配置するから安全だと言った。 国から出された書類の行進図表(march graph 資料1)などを説明せよ、あなた方の説明会で今まで言っていたことがでたらめだということが解った。 隊列の長さはは全長150メートル越すではないか?
隊長さん:レンジャー(学生)の中に支援する隊員を入れることを当初考えていた行進だ。 行進長径(軍隊用語 road space:行進する部隊の先頭から後尾までが、道路上に占める距離をいう)は安全上間隔をあける。
* 口をスベラシタ隊長さんの隣の法務官が隊長を睨みつけ、突然マイクを持ってしゃべりだした。
法務官:裁判のことにつきましては我々の上級部隊が対応しており、裁判のことについてお答えする立場にございません。 中身は控えさせていただきます。
会場:なにいってんだ。現場のことだ説明しろ! こどもだましだ! 恥を知れ! 二枚舌! 会場騒然となる。

住民の意見の概要だ
団地管理組合防災理事:西台駅は学生の登校時間帯だ。こんな危険な場所で訓練して事故でも起こったらあなたたちの首が飛ぶ。 森本大臣は大学に帰ればいいが、あなた方の再就職どうしますか?
隊長さん:コンクリートを歩き国民の生命と財産を守る。
会場:繰り返すな。
女性:北町商店街をルート変更した理由は? もっと交通量の多い西台駅前は変更できないか? 危険なので警察付けて安全に交通整理して? 無理なプランじゃないの。
隊長さん:私のほうから警察にどうこうするといえない。危険の可能性の低いところを…より安全ということで北町の商店街のルート変更をした。
男性住民:直下型地震になれば都市が崩壊する、瓦礫の山でアソファルトなんて歩いていられない。 歩行訓練がどういう必然性があるのか? 警察に道路許可書も提出してないと聞いている。安全性が疑問だ? ジャングルで迷彩に顔を塗るのは理解するが、 人ごみの中は意味ないのでは?
隊長さん:自衛隊の様々な事態に対応する基本的な武装して歩く訓練だ。行進の距離は十分あけるので安全です。
会場:同じことを繰り返すな! 馬鹿にするな! ちゃんと答えろ! 騒然
畳屋のおかみさん:ウチの畳屋は道路に面している、嫁に来て2度のショックだ。1回目は自衛隊の観閲式で戦車が通り家が揺れた。 2回目のショックは武器を持って歩く隊員です。豊かな街にしたいのです。怖いことはしないで。基地の中で訓練できないの?
隊長さん:法律に基づいてやってる。ご理解を。
会場:ちゃんと答えろ。
85歳の原告住民:今日、どうしても我慢できないのでお話します。私は西台駅の近くに住んでいます。 今日、国から裁判の書類が10数枚提出されました。そちらの隊長さん、現場で行進の指揮を取る人が何故説明できないの、疑問です。 こんな狭い歩道の駅前をどうして私たちが武装した自衛官の横を通れると思っているのですか? 傘をさしてどうして歩けますか?
隊長さん:小グループに分けて歩きます。ご理解を…。
会場:騒然となる
ちゃんと説明しろ! 今日は帰れないぞ!
司会:広報に知らせてくれれば説明する。終わりです。
会場:隊長 逃げるな。ふざけるな。我々はすべて聞いてしまった。ひどい! なんの説明会なの?

75分間の住民説明会は終了した。
3回の住民説明会で賛成一人、残りはすべて不安を抱き反対した。賛成した女性の方も2列歩行行進から1列行進に変更した件は感謝していた。 これでも陸自武装行進を強行するのだろうか?

最終日で住民の不安は解消されたのか?
3回の説明会に参加した高級幹部など防衛省関係者はちょっと拝見しただけでも
防衛省     :数名 内局
1等陸佐(大佐):3名 東部方面総監部・1師団第1部長・1連隊長
2等陸佐(中佐):5名 東部方面総監部・医務官・法務官・
第一師団総務課長 1連隊
3等陸佐(少佐):5名 1師団広報班長・1師団渉外幹部
准尉    1名  第3部
3曹     1名

他・練馬駐屯地隊員や情報保全隊・公安警察数名など合計30名。

恥ずかしながらレンジャーバッジ外します。隊長の言い分ばかばかしくなっちゃった
これらだけのすごい幹部の皆様が勢ぞろいしたようだが、説明会を増すごと士気の低下が目立った。
当初、ダイヤモンドをあしらったレンジャー徽章を誇らしげに胸を張っていた隊員が、 説明会の途中でこそこそとレンジャー徽章を外していた姿を偶然見てしまった。
東京地方裁判所にレンジャー行進訓練禁止を求める仮処分申請の決定が6月11日出される、外堀は埋めた。後は攻めあげるのみ。

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