2008.4.2更新

「浮かぶ原発」原子力空母の横須賀母港化を止めよう
〜浚渫工事差し止め訴訟
事件名:浚渫工事差止請求事件
内  容:横須賀が原子力空母ジョージ・ワシントンの母港化とされる
     ことを食い止めるための訴訟
当事者:市民 VS 国
係属機関:横浜地裁横須賀支部
次回期日:5月12日 午前10時 (判決言い渡し)
傍聴希望者集合場所:横浜地裁横須賀支部1号法廷
紹介者:呉東正彦弁護士
連絡先:原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会


【訴訟の概要】
  来年夏に計画されている危険な原子力空母の横須賀基地への配備をストップするために、 649名の市民が原子力空母配備のための浚渫工事を行おうとしている国を被告に、浚渫工事による汚染拡散と、 その結果としての原子力空母配備による原子炉事故によって、その生命身体等の人格権を侵害される具体的危険性があることを理由として、 原子力空母配備のための浚渫工事の差止を求めて起こした訴訟です。

【原告の主張】
  1点目は、浚渫される大量のヘドロの中に、有毒なダイオキシン、水銀、砒素、鉛、トリブチルスズ、硫化水素を発生させる硫化物等が含まれており、 港内で奇形の魚が発見されたり、過去に周辺で浚渫による漁業被害が発生していることから、 浚渫工事により、横須賀港周辺で活動する原告らに著しい生命身体健康の被害や、漁業被害が発生する具体的危険性があるという点です。

  2点目は、浚渫工事の目的である原子力空母配備による原子炉事故及び放射能漏れが起こる危険性があるという点です。 特に、「大地震が横須賀に発生した場合に、海面が低下したり、陸上からの電力や水の供給が同時に遮断されることにより、 原子炉が冷却できなくなってメルトダウンを起こす」、「海難事故、艦内の弾薬や燃料の爆発事故、内部要員の破壊行為や外部からのテロ攻撃等によって、 原子炉の炉心や格納容器が破壊され、放射能が原子炉から放出される」 等の具体的危険性が想定され、 それらについて国内の商業炉のように被告による安全審査が何らなされていません。

  そして、原子力空母の原子炉事故が起これば放射能が風下一体を汚染することとなり、別紙地図にあるように8キロ以内では全数致死、 13キロ以内では半数致死等、横須賀周辺165キロ以内に住む原告ら全てに、著しい生命身体健康の被害が発生する具体的危険性があるため、 原告ら一人ひとりの人格権に基づいて、浚渫工事が差止められねばならないという点です。

【訴訟の経過】
  原告は、これまで、浚渫による港内の水質悪化のデータ、米海軍の事故隠しの実例等を証拠提出してきました。

  前回 (2008年2月18日) は、原告側の証人2名の証人尋問が行われ、上沢千尋氏 (原子力資料情報室) が原子炉事故の危険性について、 野本哲夫氏 (神奈川県保険医協会) が浚渫工事によるハゼの奇形の発生について証言しました。
  この訴訟に関連して、申したてていた工事禁止を求める 仮処分の決定 が 2月27日に下されました。残念ながら差止の申立は却下されました。
  また、横浜地裁 (本庁) においては、国と横須賀市との間の浚渫に向けた協議の取消しを求めた訴訟が係属していましたが、 この訴訟も2月27日に 敗訴判決 が下されました。
  原告らには原告適格がないとの形式的な理由で、実体判断に入らない不当な判決でした。

【今後の日程】
  次回は2008年5月12日午前10時 (判決言い渡し) です。是非、傍聴して下さい。

文責 NPJ編集部