2010.7.8更新

責任逃れは許さない!
L&G 広告塔に対する損害賠償請求事件
事件名:責任逃れは許さない!
        L&G 広告塔に対する損害賠償請求事件
事件の内容:事件の内容:経営破綻したL&Gの広告塔として活躍して
        いた細川たかしと大学教授2名及び上部勧誘会員 (GA)
        に対し、被害者らが L&G の詐欺による受けた被害の賠
        償を請求した事件。
係属機関:東京地裁民事第35部合議A3係 (浜秀樹裁判官ら三名)
事件番号:平成20年(ワ)第13087号損害賠償請求事件
次回期日:12月9日(水) 13:20〜 (第11回口頭弁論期日)
       東京地方裁判所 415号法廷
       傍聴希望の方は、直接法廷にお越しください。
次々回期日:1月28日(木) 10:10〜 (第12回口頭弁論期日)
        東京地方裁判所 415号法廷
紹介者:小貫陽介弁護士
連絡先:L&G 被害対策弁護団


【事件の概要】
1  当事者
  原告:L&G の投資詐欺の被害者7名
  被告:L&G の広告塔であった細川たかしと大学教授2名及びGAと呼ばれる上部勧誘会員

3  請求の内容の概要
  L&G の広告塔として、L&G 詐欺の被害を拡大させた細川たかしと大学教授2名および GA と呼ばれる上部勧誘会員に対し、 4584万6900円の損害賠償請求を求めている。

4  請求の原因の概要
  被告らは、L&G の商法が将来破綻必至な大規模な組織的詐欺であって、違法性、反社会性が著しいことを認識しつつ、 L&G 主催のイベントに出演してL&Gの商品を宣伝したり、L&G会長との個人的関係を強調するなどして L&G 及びその商法を信用させることにより、 多くの新規会員を勧誘し、L&Gに出資させ、被害を拡大させた。
  これによって被告らに共同不法行為が成立する。

【事件の背景】
1  本件は、L&G グループによる組織的詐欺事件である。
  組織的詐欺の仕組みはシンプルで、「円天」 と称する電子マネーといった装置や宗教的要素を加味してはいるが、実体は、昔からのマルチ商法、 「ネズミ講」 的なものに過ぎないのであり、連鎖的に新規加入者を誘引し続けなければいずれは破綻することが必至の配当システムであった。

  L&Gの投資商品としては、
(1) 「振込あかり価格」
  1口5万円を、手数料18% 9,000円を加算して支払えば、3年後に 「振込あかり価格」 の同額返金時 「還元あかり価格」 として一括支払いされるもの

(2) 「L&G 協力金」
  会員から、100万円を1口として、L&G に振り込めば、預かり期間を1年間として、月3%相当の 「利息」 ないし 「役務手当」 を、 3ヶ月ごとに9%の配当 (年36%) を受け取ることができるというもの

(3) 「円天受取保証金」
  最近の 「電子マネー」 の手法を加味したもので出資者が10万円以上を預けると、毎年同額分の疑似通貨 「円天」 を受け取れるというもの (例えば、50万円を預けて、 「円天市場」 で同額 (50万円天) の商品を買えば、毎年、同額 (50万円天) が振り込まれ、解約すれば、元金の50万円も戻ってくる) もの等があった。

2  マスコミ報道によれば、L&G は会員を増やすために、全国各地のホテルで、連日のように、大々的な説明を実施し、 登録した会員や出資者向けの無料の 「あかりコンサート」 も頻繁に開催していた。そこには、今回被告となっている細川たかしら多く有名歌手が出演していた。 これまでに集めた会員は5万人、金額は1,000億円を超えるのではないかと言われている。また、

3  しかし、このような、古典的なマルチ商法、「ネズミ講」 的なものの宿命として、永遠に会員が増え続けないと、事業継続が不可能であり、 L&G はついに破産することになる。

【提訴までの経緯】
  平成19年1月中旬に、上記の 「L&G 協力金」 の3ヶ月毎の9%の円での支払いを、2月以降行わないことを発表し、以後、「円天」 での配当に切り替えた。 その後、「円天」での支払いについても停止、平成19年9月以降に、東京・銀座の 「円天市場」 を閉鎖し、全従業員を解雇した。

  平成19年10月3日、L&G は、警視庁および宮城県警、福島県警の合同捜査本部による出資法違反容疑で一斉捜索を受けた。
  平成19年10月14日には L&G 被害対策弁護団が結成され、東京霞ヶ関の弁護士会館で説明会が開かれた。
  平成19年10月31日 L&G 被害対策弁護団が破産申立てを行い、東京地裁第20部は、波本人を審尋、11月26日に L&G の破産手続開始決定を出し、L&G は破産した。
  その後、平成20年5月16日、特に悪質な上部勧誘会員 (GA) 1名、教授2名及び細川たかしに対する損害賠償請求 (請求額4584万6900円) を東京地方裁判所へ提訴した (本件損害賠償請求事件)。

【提訴後の経過】
  平成20年7月10日に第1回口頭弁論が行なわれ、訴状と答弁書が陳述されました。

  平成20年9月19日弁論準備手続きが行なわれ、被告らの具体的行為について主張を補充するための原告の準備書面が提出されました。

  平成20年12月11日、第3回弁論期日の内容
  被害者の意見陳述がおこなわれました。
  被害者の一人から、芸能人のコンサートでL&Gを知り、学者の商品の宣伝でL&Gを信用させられ、 生活のための金銭をだましとられたという被害実態が陳述されました。

  平成22年2月24日(水) 弁論準備 民事35部

  平成22年3月16日(火) 弁論準備 民事35部

  平成22年4月20日(火) 弁論準備 民事35部

  平成22年6月3日(木) 証人尋問

  平成22年7月7日(水) 証人尋問

【一言アピール】
  何もしないままでは、事態は全く変わりません。それどころか時間が経過するほど被害回復は困難になります。
  当弁護団は、条件が整い次第、取り得るすべての手段を用い、被害者の方の被害回復につとめて参ります。

  L&G 被害対策弁護団ホットライン 03−3511−6840〜1
  平日12:00〜16:00 (土日祝日は休みです)

文責 弁護士 小貫陽介