NTT西日本50歳定年制強行見せしめ配転無効訴訟
〜何のための(大阪〜名古屋)新幹線通勤?〜
事件名:NTT西日本50歳定年制強行見せしめ配転無効訴訟
〜何のための (大阪〜名古屋) 新幹線通勤?〜
係属機関:大阪高等裁判所第6民事部 (渡邉安一裁判長)
平成19年(ネ)第1401号 配転無効確認等請求事件
次回期日:6月6日(金) 10:30〜4:00 202号法廷
次回期日の予定:終日一審原告4名の本人尋問
* 本件は毎回会社側も傍聴動員をしており、組合側の支援関連
で傍聴席は常時満席状態です。そのため弁護団からの傍聴の
呼びかけはしておりません
紹介者:西 晃 弁護士
連絡先:原告団HP
弁護士 西 晃 電話 06-6361-7090
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【事件の概要】
(1) 空前の 「NTT11万人リストラ」 計画と脅し
2001年4月、NTTは利益の最大化のため、空前の 「11万人リストラ計画」 を発表しました。これは51歳以上の労働者の大幅賃下げを狙ったものです。
すなわち、NTT東西会社などの業務を100%出資の新設子会社=アウトソーシング会社 (OS会社) に 「外注」 し、51歳以上の労働者をNTT東西会社から 「退職」 させ、
賃金が約3割ダウンとなるOS会社で 「再雇用」 して、従来と同じ仕事をさせる、というものです。
この脱法的な 「退職再雇用」 を労働者に同意させるため、NTTは、「退職再雇用に応じない者は異職種全国配転に同意したものとみなす」 との脅しを仕掛けてきました。
2002年5月以降、NTT東西会社は、この退職再雇用の強要に応じなかった51歳以上の労働者に対して、従来の仕事を取り上げ、
全国各地への期限なき異職種遠隔地配転を命令しました。
(2) 原告らの苦悩
配転により、ある者は病気の家族を残して初めての単身赴任を強いられました。またある者は大阪から名古屋まで往復4時間以上、
定期代年間200万円以上をかけて新幹線通勤を強いられました。しかし、そのような苦労に値するだけの仕事は何一つなかったのです。
この配転は、遠隔地配転で単身赴任や長時間通勤を強要するだけでなく、労働者から仕事に対するやりがいや生きがいを奪い、あわよくば自ら退職していくことを狙った、
見せしめ以外の何物でもなかったのです。
(3) 立ち上がった原告(23名)と会社追随の不当な大阪地裁判決
このような見せしめ配転に対し、全国各地で無効確認と慰謝料を求めての裁判が提起されましたが、大阪では、第1次訴訟 (4名)、
第2・3次訴訟 (19名) 合わせて23名による訴訟が提起されました。
2007年3月18日、大阪地裁第5民事部 (山田陽三、川畑正文、細川二朗裁判官) は、原告23名のうち、2名に各80万円、1名に40万円の慰謝料請求を認め、
残りの原告らの請求を退ける判決を下しました。
判決は、リストラそれ自体の必要性についても、本件配転の必要性についても、ことごとく会社の主張をなぞるものでした。
配転については、OS会社に仕事が移ってNTT西日本本体に仕事がない以上やむを得ないというのです。この点に関しては全く不当判決というほかはありません。
(4) それでも無視できなかった本件配転の非人道性
一方でこのような不当判決ではあるものの、裁判所も本件配転の非人道性を無視することはできませんでした。
すなわち、老父母の介護の必要があったK氏、妻が肺がんで手術したばかりであったM氏、糖尿病に罹患していた I 氏について、
会社はその事情を知っていたにもかかわらず本件配転を行い、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせたとして、
慰謝料の支払 (K、M氏にそれぞれ80万円、I 氏に40万円) を命じたのです。
(5) 控訴審における攻防
本件は双方が控訴し、現在大阪高裁第6民事部 (渡邉安一裁判長) に舞台を移して主張の応酬が行われていいます。
私達としては、本件配転のもつ異常性・非人道性をさらに明確に主張・立証し、一審判決の到達点をさらに伸ばし、勝訴原告を増やして行きたいと思っています。
そしてさらには、本件リストラ配転自体の違法性をも明らかにしていきたいと思い控訴審を闘っています
(弁護団は以下の11名:河村武信、田窪五朗、出田健一、横山精一、城塚健之、西 晃、増田尚、中西基、井上耕史、成見暁子、大前治)。
(6) 手続きの経過
2008年2月8日(金)午後3時 弁論
弁論事項=会社側 (NTT西日本) の主張に対する原告側の反論陳述。また、原告側証人の申請。
3月14日の期日では、原告が申請した証人6名の内3名が採用されました (残りの3人は採用留保)。これに関しては6月6日 (金) に尋問期日が入りました。
採用された3名は、大阪→名古屋という遠距離配転にあたって、それぞれ自身の健康問題や親族の介護問題等、特に深刻な問題を抱える原告の方々です。
控訴審裁判所の問題意識も上記の点にあるようです。
4月25日の期日では、裁判所の関心が配転による個別被害 (通常甘受するべき損害があるか否か) にあることが明確になりました。
勝訴した原告はもちろん、甘受するべきとして損害が否定された一審原告についても、可能な限り多くの原告の勝利をめざして頑張りたいと思います。
文責 弁護士 西 晃


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