【 メ デ ィ ア 傍 見 】 7
一本の蜘蛛の糸 一本の社説
本コラムをお引受したとき、私の思いの一つは、冤罪について書くことだった。つまり、冤罪はなぜ起きるのか、なぜ繰り返されるのか、
なぜなくならないのか―という設問に対する答えを、私なりに記録しておきたいと願ったのだ。
一言で言えば、冤罪の原因は、捜査当局の 「予断」 「思い込み」 「固執」 にあるといえる。
偶然にも、いま注目されている3つの冤罪事件 (「足利事件」 「名張事件」 「布川事件」) の一つ、布川事件に、私がかかわったので、
以下のその顛末を、新聞記事 (讀賣新聞・茨城版 2010年4月7日付、26〜27面) で報告し、冤罪を考える生きた事例としたい。
こういう記事の紹介は当事者としては、気が引けるのだが、客観的に、お読みいただければ幸いだ。
(2010年4月10日記)
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