イラク特措法施行5年にあたり
イラクからの自衛隊撤退を求める


1 イラク特措法は2003年8月1日に施行された。
  イラク特措法施行から5年を迎えるにあたり、私たち自由法曹団東京支部は、東京の弁護士から成る法律家団体として、イラクから直ちに自衛隊を撤退させることを求める。

2 本年4月17日、自衛隊のイラク派兵を憲法9条、イラク特措法違反とした名古屋高等裁判所の判決が出され、この判決は確定した。 この判決によってイラクへの自衛隊派兵が違憲・違法であることはより明確になった。自衛隊は直ちにイラクから撤退させなければならない。

3 イラク戦争によっておびただしいイラクの人々が殺傷され、難民となり、生活を破壊されている。また米軍兵士を始めとする多国籍軍の兵士にも多数の死傷者を出している。
  そもそもイラク戦争は国際法にも反した道理のない戦争である。戦争の口実とされた大量破壊兵器がイラクに存在しなかったことはいまや明らかであり、 ブッシュ米大統領も大量破壊兵器に関する情報が誤っていたことを認めている。

  このような大義のない戦争に自衛隊を派兵し日本が加担することは許されない。

4 私たちはすみやかに自衛隊をイラクから撤退させることを求める。またアフガニスタン報復戦争のためのインド洋に派兵されている自衛隊の撤退を求めるとともに、 スーダンPKOなど新たな自衛隊派兵と海外派兵恒久法に反対するものである。

  2008年7月31日
自由法曹団東京支部
支部長 島田修一
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