2010.6.8

仲さんの “ハインリッヒの法則”

仲築間卓蔵
プロフィール

メディアも 「ちょっとした勇気」 を発揮する時
森の石松じゃないが、大マスコミのみなさん、

仲築間卓蔵 プロフィール


  “ハインリッヒの法則” を知ったのは、山崎豊子の 『沈まぬ太陽』 を読んだときである。
  「一つの事故が発生した場合、その背景にはインシデント (事件) には至らなかった300のイレギュラリティー (異常) があり、 さらにその陰には数千に達する不安全行動と不安全状態が存在する」 というもの。
  JR福知山線事故に代表されるように、「あのとき指摘されていたことに敏感に対応していれば、事故は防げた」 という事例はヤマほどある。
  “ハインリッヒの法則” は安全工学の一つらしいが、「気になることを見過ごせば、大きな事故を生むことになる」 のは交通関係だけではない。 政治だって同じである。「小さなことでも、『気になる』 ことは見過ごさない」 と肝に命じて、以来、ぼくの座右の銘の一つにしている。

履歴
  1932年大分市生まれ。いわゆる後期高齢者のど真ん中にいる。
  日本テレビ労働組合の委員長を退任したあと、ワイドショーのプロデューサー。その経験を大事にしている。
  現在、日本ジャーナリスト会議放送部会代表、マスコミ文化集団 「自由メディア」 代表、「マスコミ九条の会」 呼びかけ人。
  著書には 「ワイドショーの裏側」 (エール出版)、「いま なぜ メディアを読み解く目」 (かもがわ出版)。
  自作の詩に土田啓四郎 (「愛と死を見つめて」 でレコード大賞) が曲をつけた CD 『愛のうた三部作』 がある。