2009.3.2

大学生70日間世界旅日記
〜トロント編〜
相川 和真
目次

  10月5日の18時頃、この旅2番目の街であるトロントに到着した。中心地にほど近いユースホステルに宿を決め、荷物を置き、夜のトロントへ出た。
  LAとは距離こそ近いものの、街の雰囲気は明らかに違うことに驚いた。まず、とても閑静である。雰囲気はどちらかというとヨーロッパの片田舎のような、 何かのんびりしたような感じだった。緑も多く住みやすそうな街であった。


CNタワー

  6日、ドミトリー (大部屋にベッドがいくつかある) だとやはり寝起きが悪い。しかし安さにはかえられないと自分に言い聞かせた。
  オンタリア湖に行ったり、CNタワーを見た後、常に物価の安い場所を探し求めている僕らにとって聖地とも言えるチャイナタウンへ向かった。 チャイナタウンにはこの先の国々でも幾度となくお世話になるが、トロントのチャイナタウンはまるで中国に来たような感覚になるほど大きかった。 中国人は世界のどこへ行っても自分たちだけの閉鎖的なコミュニティを作って、そこで彼らだけの自己完結的な生活をすると聞いたが、 確かにそこだけで生活ができるほど何でも売っていた。 しかも、とても安い。500m先のチャイナタウンから外れた店で売っている同じものが、ここでは半額程度で買える。トマトが1つ日本円にして約9円で売っていた店もあった。
  僕らは色々と物色し、幾つかの土産物を購入したあと、再び街の中心へ戻った。宿にキッチンがあったので、夕食はそこで作ることにした。 色々悩んだ挙句、無難なスパゲティを作った。

  部屋は2段ベッドが4つある部屋で、全てのベッドがうまっていた。僕が部屋に戻った時に1人ベッドで寛いでいる人がいた。 話しかけると、意外に話があってけっこう長い間二人で話をした。40歳過ぎのインド人の男性で、現在はスロベニアに住んでいて彼も世界をまわっていた。 最終的にはメールアドレスの交換をした。

  7日、この日は有名なナイアガラの滝を見に行くことにした。バスに揺られること約2時間、ナイアガラの滝に到着。
  ナイアガラの滝はアメリカ側とカナダ側にあり、有名な規模の大きい方はカナダ滝である。近づくと、水しぶきがすごくびしょ濡れになる。


ナイアガラの滝

  他の観光客がレインコートを買って進む中、僕たちはデジカメを赤子のように守りつつ、ずぶ濡れになりながら歩いた。


ナイアガラの滝

  滝も見終わり周辺を歩いていると、ここからアメリカ側にいけることを知ったので、記念に徒歩で国境を越えることにした。 僕らはちょっとした国境フェチで、国境をまたぐ時は人一倍興奮していた。日本にいると国境を意識することはほとんどないが、 このような物理的な線などによって国というものが決められていると考えると、なんだか不思議な気持ちになった。 何千年も前からこのような線をどこに引くかという争いによって、世界中で多くの人達が命を落としてきた。 そういうことを考えながら国境をいざ目の前にすると、国境とは何か、国境とはどういうものか、 そしてグローバル化した時代に果たしてそれはどんな意味を持つのだろうかと改めて考えさせられた。


カナダとアメリカの国境案内


カナダとアメリカの国境

  8日、LAで買った日本製のカップ麺をテーブルで食べていると、日本人が話しかけてきた。誰かと思って顔を上げると、なんと小学生時代の友達と偶然遭遇。 世界は狭いとよく言われるが、そのことを身をもって体験した。お互い近況を話しつつ、その場は別れた。

  9日、11時にチェックアウトをし、空港へ向かう。次は再びアメリカに戻りNYへ。 ラン航空という今回初めて知った航空会社のフライトだったので少し不安だったが、サービスはとても良かった。機内食も無料でおいしく食べ、次の街NYへ向かった。