大学生70日間世界旅日記 〜N Y 編〜
10月9日、僕らはトロントからNYに移動した。この日は知り合いの家に泊まらせて頂くことになっていた。
そんなわけで、NY に着いた僕らは早速教えてもらった住所へ向かうことにした。
しかし、待ち合わせ時間まで時間が結構あったので、途中タイムズスクエア周辺をぶらぶらした。タイムズスクエアと言えば、新年のカウントダウンで有名なところだ。
僕が訪れてみた感想は特になく、ネオンが眩しいということくらいだった。夜の新宿と大差はないと思う。
タイムズスクエア
夕飯はもちろんマクドナルド。NYは物価が高いので、僕らには観光客向けのレストランには入れない。二人とも相当空腹だったので2セットずつ食べた。
しかも、さすがアメリカといっていいのか飲み物はドリンクバー形式になっていて飲み放題。帰りはカップに並々ジュースを入れて店を出たことは言うまでもなかった。
そこから地下鉄に乗り、待ち合わせ場所へ。知人と合流し、その方のマンションへ。お酒を頂きながら深夜 (早朝?) 4時くらいまで話していた。
翌日、何日もお邪魔するわけにも行かないので、僕らは前日教えて頂いた安宿を探しにいくことにした。
しかしその宿は満室だったので、他の宿を探すためにネットで情報収集。場所はもちろんチャイナタウン。めぼしい宿をいくつかメモし向かう。
しかし、どこも満室でことごとく断られてしまう。結局この日は宿探しで丸一日つぶれてしまった。
10kg 近い荷物を持ちながら一日中歩き、右も左もわからない場所で慣れない英語を使っていたせいか、二人とも精神的に大分まいっていた。
そして、休憩中の公園で僕らはある決断をした。「フライトを今日に変えよう。」
高層ビル群
早速空港へ向かい、交渉したが満席。ここで僕らは力尽きた。けっこう本気で日本に帰りたいと思ったが、それはなんとなく言ってはいけないような気がしたので、
黙っていた。しばらくは空港から動く気がしなかった。ただ呆然として時間を過ごしていた。
この時ほどトランクを引いてゲートへ向かう人たちを見ていて羨ましいと思うことはなかった。
しばらくして再びダウンタウンへ戻る。空港からダウンタウンまでは約1時間で着く。仕方なく数時間前にいたチャイナタウンのネットカフェで夜を過ごすことにした。
日本とは違いリクライニングシートやマットレスなどは当然なく、普通の椅子で寝たので前日の疲れはぜんぜん取れなかった。
約10時間ほど滞在して、1人20ドルくらいだった。一泊分の宿代だと思えば安いもんだ。
翌朝、宿探しを再開。自分たちで決めた宿泊料金の許容額を上げ、あらゆるところに行ったり電話したりするも、やはりどこも満室だった。
僕らは NY で宿に泊まることは諦め、荷物を背負ったまま観光することにした。
WTC跡地
有名な観光地やメトロポリタン美術館に行き、時間を潰す。(このときは楽しい時を過ごすというよりも、時間をいかに浪費できるかが僕らの主題であった。)
僕らは芸術には疎いので、メトロポリタン美術館へ行っても適当に見てまわるだけで何を見てもへぇというくらいしか思わなかった。
街並み
この日の寝床はもちろん空港。前日に行った時は夜遅かったので、ベンチは既に占領されていた。夜の空港のベンチは日本の花見の時の席取りのようである。
深夜のフライトを待っている人たちが我先にと集まってくる。いるのは若者や経済的に貧しいと思われる人々だ。
床で寝ようとすると警備員がすぐ注意しに来るので、寝ることが出来なかった。なので、この日は教訓を生かして早めに空港へ行き寝るためのベンチを確保。
食事はもちろんスーパーで事前に購入済み。買ったものはフランスパンとジャム、りんごなどのフルーツとヨーグルト。それからいくつかのスナック菓子。
食事を早々に済ませた後、僕らはすぐに寝てしまった。
何度も世話になった空港
翌朝は寒さで目が覚めた。しかもベンチがコンクリートだったので体中が痛い。トイレで頭を洗って歯を磨き、三度街へ向かう。
しかしもはや体力的にも精神的にも限界だったので、この日はほとんど何も見ずに一日を終えた。とにかく早く時間が過ぎていって欲しかった。
おそらく NY へ観光しに行って自由の女神を見なかったのは僕らが初めてかもしれない。
この日は次の目的地であるペルーの首都、リマへのフライトだったので、その時間まで必死に耐えた。こうして僕らはくたくたな状態でリマへ向かうのだった。


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