2009.7.10

大学生70日間世界旅日記
〜リマ&クスコ編〜
相川 和真
目次

  2008年10月13日、朝7時頃リマに到着。すぐさま国内線に乗り継ぎ、クスコへ向かう。クスコはあの有名なマチュピチュに一番近い町で、標高が約3400メートルもある。 観光客は空港に到着すると高山病にかかる人も多いと聞いていたが、僕たちはなんともなかった。昼頃に到着し、タクシーで町の中心へ行った。 物価が安かったので、この旅始まって以来初めてタクシーに乗ることにした。タクシーは交渉制で、空港から市内まで1時間程かかり、料金は約230円だった。 ちなみに、ペルーではディナーでお腹いっぱい食べて300円くらい。タクシーは二人なのでさらに半額になった。


クスコの山

  町に着き早速宿を探すことにしたが、空気が薄いので歩くだけできつい。しかもクスコは坂が多く、10歩歩いただけで息切れした。 宿はガイドブックに載っていた日本人が経営しているペンションに決めた。宿代は失念したが、一人大体US10ドルくらいだったと思う。 かなり安い宿で、南米を周遊している日本人でクスコに来た旅人は、大体この宿に泊まっている様子だった。 宿には既に何組かの日本人がいたが、北米にいる日本人旅行客とは明らかに出立ちが違った。なんというか、僕らと同じような空気、例えば、 近代的なビルが並ぶ街よりは古い町並みが残っている場所を好んだり、旅をすることに対して楽観的だったり、 とにかく安い宿を探していたりというような考えを持っていて、すぐに親しくなれた。

  マチュピチュに行った人がいたので、その人にマチュピチュ行きの列車のチケットをどこで手に入れたらいいか聞き、さっそく僕たちは教えてもらった場所へ行くことにした。 無事にチケット売り場に着いたはいいが、チケットは既に売り切れ。一番高いチケットならあると言われたが、 往復でUS500ドル (約5万円) 位したのでさすがにそれはやめた。一番安いチケットが欲しいなら5日は待たないと取れないといわれた。 滞在は5日の予定だったので、その場は諦め宿に戻ることにした。そこで僕らは宿にいた日本人にどうにかしてとれないか聞いた。 そうしたら、当日の朝早くに駅に並べばキャンセルが出た場合に限り先着順でチケットを買える事を知った。僕らはそれにかけることにした。 なので、その日は町を適当にぶらぶら散策し早めに宿へ戻り就寝した。久しぶりのベッドで気持ちが良かった。

  14日、早朝というか深夜3時ごろ起床し、駅へ向かう。クスコは標高が高いので日中は暖かいが、日が沈むと物凄く寒いのでもっている限りの厚着をし、 駅へ向かった。駅には幸いまだ誰もおらず、僕らが一番だった。チケットが売り出される5時までひたすら待った。 そしてようやく5時になり、僕らはなんとかチケットを手に入れることが出来た。そのまま6時発の列車でマチュピチュへ向かった。 約4時間後にマチュピチュ村へ着き、そこからマチュピチュまでさらにバスを乗り継いでいった。歩くこと15分程であの有名な場所 (写真参照) へ到着。


マチュピチュ

  写真などで何度も見た光景だったが、実際見ると改めて感動した。こんな山奥にどうやってこれほど高度な建物を建てたのか、 なぜこんなところにこんな物を造ったのかなどを考えていたら、その光景が想像以上にすごいものだと感じた。 さらに遺跡内を少し歩き、その後、村へ戻って食事を食べることに。帰りのバスまで時間があったので土産物屋を見ていると、近くから日本語が聞こえてきた。 マチュピチュは日本人観光客が多く、多くの土産物屋では簡単な日本語が通じる。値段交渉しながらいくつか土産物を買い、18時発の帰りの列車へ乗り込む。 しかし出発が2時間以上遅れ、しかもクスコではなくその手前のオリャンタイタンボという場所までにしか列車が行かず、そこからタクシーで戻ったので、 宿の門限に間に合わなかった。仕方なく僕らは近くの別の宿へ泊まることにした。疲れ切っていたのでベッドへ入るとすぐに寝た。


マチュピチュの土産物屋

  15日、起きると既にもう昼の12時を回っていた。急いで支度をし、もとの宿へ。ペルーでは広く飲まれているコカ茶を飲みながら時間を過ごす。 ちなみにコカ茶はコカの葉を乾燥させた物をお湯に入れて飲むもので、ペルーやボリビアでは広く飲まれ、スーパーにもティーパックで置いてあるものだが、 日本に持ち込むことはできない。というのも、このコカからコカインが生成されるため、麻薬として扱われているからだ。 味は薄いほうじ茶みたいで、高山で飲むとリラックス効果がある。


クスコ市内の路地

  その後、街へ出て散歩。街の雰囲気はとても良い。石畳の地面に伝統的な衣装を着た人たち。本当にタイムスリップした感覚になった。 歩いていたらお腹がすいたので地元で安くておいしいと有名なレストランで食事をしようとしたが満席。 相席なら大丈夫といわれ仕方なく了解すると、たまたま相席の人が日本語ぺらぺらのペルー人だった。 マチュピチュの日本語ツアーをやっている人で、日本でもメディアで何回か紹介されたらしい。その人はギターが得意でペルーの五つ星ホテルで演奏もしている人だった。 日本語で会話できたのでけっこう親密になり、最後には 「ホテルでやると1時間100ドルくらいもらえるんだけど、 今日は特別にただで演奏するよ」 と何曲か演奏してくれた。おいしい料理と心地よい音楽で満たされた僕たちは、いい気分のまま宿へ向かい床についた。


夜の広場

  16日、朝9時頃起き、宿をチェックアウト。ペルーの首都リマへ向かうため空港へ。 フライトを待っていると空港職員らしき人物にこっちにこいと言われ訳もわからずついて行く。すると予約したのとは別のフライトに乗せられ、 本当に大丈夫かと思ったが、リマ行きだというので信用して乗り込んだ。その結果予定よりだいぶ早くリマに到着。 リマでは特にやりたいこともなかったのでとりあえずバスで街の中心へ向かった。 よくわからないところで降ろされ、そこからタクシーを乗り継いで中心と思われるところへ到着。クスコとは違い近代的で特に魅力的なものもなかったので、 適当に散策。時間をつぶし帰りはタクシーを拾い空港へ。次はチリのサンティアゴ経由でイースター島へ向かう。


リマの中心地