在日本朝鮮京都府商工会コメント

　 京都府警は、1月21日早朝、数十名の警察官と捜査員を動員し、 「税理士法違反」 容疑を口実に京都府朝鮮商工会と京都府三丹商工会をはじめ関連施設10箇所に対する大々的な強制捜索を断行し、 現職員を不当逮捕するという蛮行をはたらいた。

　 今回の強制捜索は、昨年11月に敢行された不当捜索に続くもので、到底許すことの出来ない政治弾圧であり、人権蹂躙行為である。
　 京都府朝鮮商工会は、「税理士法違反」容疑とはまったく無関係である。にもかかわらず、今回、捜査当局は、不当にも事務所に踏み入り、 無関係の職員の引き出しやロッカーまでも強制的に開くなどの不当な捜索をおこない、容疑とは何ら関係のない書類などを押収していった。
　 これはまさに、法の名を借りた捜査当局の不当な権力の乱用であり、許しがたいファッショ的暴挙である。
　 われわれは、京都の全在日同胞の名で、こみ上げる民族的怒りをもって捜査当局の蛮行を断固糾弾し、強く抗議する。

　 周知のように、在日朝鮮人は日本の植民地支配により祖国を追われ、日本への移住を余儀なくされた人々とその子孫であり、 日本社会の二重三重の差別のなかで生きる糧を手にするために、相互扶助の精神で朝鮮商工会を結成した。 以来商工会は圧倒的多数である同胞零細業者の権利擁護と企業の発展のためにさまざまなサポートを行ってきた。
　 結成以来、京都府朝鮮商工会の正当な活動は、ただの一度も問題視されたことはなく、むしろ、同胞商工人の当然の権利を守りながら、 彼らに納税義務の履行を促し地域社会の発展と地域住民との友好親善に貢献してきたとして、日本の多くの方々からも評価と支持を得てきた。
　 京都府朝鮮商工会は、結成時より今日まで、一貫して日本の法を遵守しながら、同胞商工人の企業活動および生活権のサポートに努めてきた経済団体であり、 このような理不尽な強制捜査を受けるいわれはない。京都府朝鮮商工会は、このような公権力による不当な政治弾圧と人権侵害を断固糾弾し、強く抗議する。

　 われわれは、広範な日本の方々が、在日同胞商工人の生活と企業活動、基本的人権を擁護し、円滑な納税をサポートしてきた朝鮮商工会の正当な活動に対し、 変わらぬ理解と支持を寄せてくださることを切に願う。

2008年1月21日
在日本朝鮮京都府商工会　理事長　李英根