イスラエルによるガザへの軍事力行使に強く抗議し、
戦争犯罪の即時停止を求める。



  東京に本拠を置く国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは、現在行われているイスラエルによるガザ人民に対する軍事力の行使に強く抗議する。
  すでに800回を超えると伝えられる空爆と地上戦は、多数の民間人を含む多数の死傷者を発生させた。 死者は500名を越え、負傷者は2500名を越えたと伝えられている。 空爆は多数の非軍事目標に対して行われ、劣化ウラン弾が使用されたとの報道もされている。
  多数の子どもを含むガザ市民は、電気、食糧、水へのアクセスを絶たれ、寒さと飢えと恐怖の中で生活を余儀なくされ、負傷者に対する医療手当もできないまま、 犠牲者はさらに拡大する危険性が高い。

 イスラエルの現在の軍事行動は、自衛権として正当化できるものでは到底なく、国連憲章、戦争法規、とりわけジュネーブ第四条約に違反する、 明らかな戦争犯罪である。
  ガザ人民に対するイスラエルの違法行為は、多年にわたって継続されてきており、食料、 医薬品その他の生活必需品のガザ移入を阻止する行動や超法規的な殺害、「壁」 による封鎖を含むものである。 2006年のレバノンに対するイスラエルの侵攻以降、イスラエルの最近の軍事力の行使は、 国際社会とりわけアメリカ合衆国などがあえてなんら行動をとらなかったことによって、助長されてきた。 今回、ふたたびアメリカ合衆国が停戦を求める安保理議長声明にすら反対していることは極めて遺憾である。

  ヒューマンライツ・ナウは、世界のすべての国および人々に対し、イスラエルによるさらなる戦争犯罪を阻止し、 イスラエルに対して自らの犯罪に対する責任をとるように、働きかけることを呼びかける。
  国連は、平和を維持する目的を今こそ果たすべきである。安保理および国連総会は、これ以上の人命の犠牲を傍観することなく、 即時停戦を求める決議をただちに採択すべきである。
  ヒューマンライツ・ナウは、さらに、安保理が今般の「事態」を国際刑事裁判所に付託すること、国連人権理事会が緊急会合を招集して人権状況を討議し、 ガザ地区の調査する独立した専門家による調査団(COMISSION O INQUIRY)派遣を決定することを求める。
  また、すべての当事者への停戦にむけた努力を惜しまないこと、ガザ市民に対する緊急人道援助を集中することを呼びかける。
  イスラエル政府は、ただちにさらなる戦争犯罪行為を停止し、即時停戦すべきであり、 国連の 「占領地における人権に関する特別報告者」 リチャード・フォーク氏のガザ地区への立ち入りをはじめ、 国連および国際刑事裁判所のいかなる調査による立ち入りも認め、ガザ封鎖をただちに解除して医療等人道物資のアクセスを確保すべきである。

  ヒューマンライツ・ナウは、国際連合および世界のあらゆる国と人びとに対して、このような蛮行を終わらせて、 国際違法行為について責任を有する者を追及するよう、呼びかける。