沖縄米軍が 「夜間の飲酒全面規制」 を緩和するとは…
ジャーナリスト 池田龍夫 2013.6.5
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  沖縄米軍司令部は昨年12月、米兵の乱行を防ぐため、基地外での夜間飲酒全面禁止を打ち出していた。 ところが同司令部が5月末、条件つきで緩和したことが明らかになった。 「レストランや居酒屋などでの飲食は午後6時〜10時、ビール2杯まで」 と規制しているが、全くの建前に過ぎず、 実効あるまいと思っていたところ、早くも6月2日に破られてしまった。
  宜野湾署は2日早朝、木材で自動車のミラーなどを叩き割っていたアマデウス空軍兵長を器物損壊容疑で逮捕。 酒に酔っての犯行で、呼気から大量のアルコールが検出された。
  米軍司令部の威令が徹底してない証拠であり、「夜間全面禁止」 に戻すべきだが、その動きが見られない。 日本政府は沖縄住民の安全確保のため厳重抗議すべきだが、その姿勢もまた見られない。 政府は、「地位協定改定交渉」 などを含め米側に要求しなければならない。

(いけだ・たつお)
1930年生まれ、毎日新聞社整理本部長、中部本社編集局長などを歴任。
著書に 『新聞の虚報と誤報』 『崖っぷちの新聞』、共著に 『沖縄と日米安保』。