ツイッター、フェイスブックへの安易な依存は危険
ジャーナリスト 池田龍夫 2013.7.17
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  ツイッターやフェイスブック利用が増えている。野放図な発信を心配していたところ、毎日新聞7月15日付朝刊3面コラム(「風知草」)の指摘に共感した。
  「あまちゃん国家」 との見出しも秀逸。「ツイッターもフェイスブックも、米国の企業が提供するサービスである。 携帯端末を活用した安倍晋三首相のこまめな書き込みがしばしば話題になるが、セキュリティーは大丈夫か」 との問題提起だ。 今、安倍首相と日本維新の会共同代表・橋下徹氏のつぶやき≠ェ、最も盛んだそうだ。
  ある技術者は 「米国のコンピュ―ターシステムの中に入って書き込んだり、情報を取ったりするということの意味合いを、 ほとんどの日本人が理解していない。プライバシーや情報の価値に対する自覚がない日本は、国家のタガが外れている」 と懸念していた。
  オバマ米大統領の携帯端末には、発信地を隠し、外部からのアクセスを制限するなど特別仕様の暗号化が施されているという。 安倍首相がそんな防御システムを構築しているとは思えない。日本の甘過ぎるネット依存は、危険きわまりない。

(いけだ・たつお)
1930年生まれ、毎日新聞社整理本部長、中部本社編集局長などを歴任。
著書に 『新聞の虚報と誤報』 『崖っぷちの新聞』、共著に 『沖縄と日米安保』。