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【速報】フリージャーナリストらによる秘密保護法違憲訴訟の判決要旨を掲載します

2015年11月18日

平成27年11月18日午後3時判決言渡し

平成26年(行ウ)第143号特定秘密の保護に関する法律無効確認等請求事件

民事第38部

裁判長裁判官 谷口豊

裁判官 平山馨

裁判官 馬場潤

 

判決要旨

第1 主文

1 本件訴えのうち、特定秘密の保護に関する法律が無効であることの確認を求める部分を却下する。

2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。

3 訴訟費用は原告らの負担とする。

 

第2 事案の概要

本件は、フリーランスの立場において記事の執筆、編集等又は写真若しくは映像の撮影、制作等を行う者らである原告ら42名が、特定秘密保護法は違憲無効な法律であり、その立法行為により、原告らの取材活動は萎縮させられ、取材が困難になり、平穏に生活する法的利益を侵害されて精神的苦痛を被ったと主張して、被告国に対し、無名抗告訴訟として、同法が無効であることの確認を求めるとともに、国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ10万円の慰謝料の支払を求める事案である。

第3 理由の要旨

1 特定秘密保護法の無効確認請求について

我が国の法体系の下において、裁判所は、具体的な紛争を離れて、法律が憲法に適合するか否かを判断することはできない。また、具体的な紛争を前提とする場合であっても、法律の違憲無効を抗告訴訟として争うことができるのは、例外的な事情があるときに限られる。

しかるに、本件において、原告らの主張をみても、特定秘密保護法に関する具体的な紛争が生じているということはできないし、抗告訴訟として争うことができる例外的な事情があるとも認められない。したがって、本件法律無効確認請求に係る訴えは、不適法であるから、これを却下することとした。

2 国家賠償請求について

原告らは、特定秘密保護法が違憲であり、その立法行為が国家賠償法上違法であると主張するが、法律の違憲性の問題と立法行為の国家賠償法上の違法性の問題とは区別されるべきものである。また、国家賠償請求が認められるためには、前提として、原告らの法的利益が侵害されたことを要する。

後者の点につき、原告らは、記事の執筆等に従事する者であり、取材の自由の問題に関して、特定秘密保護法の立法及び施行が萎縮効果等をもたらしていると主張するので、当裁判所は、萎縮効果や取材の困難さが従前より増した事実の有無について審理したところ、原告本人尋問の結果等を踏まえても、実際に、同法の立法行為自体が原因となって、原告らの法的利益が侵害されているといえる程度に取材の困難等がもたらされているとまでは認められなかった。

また、原告らは、取材の自由の他にも憲法違反の主張をするが、いずれも、原告らの法的利益が侵害されていると認められる内容のものとはいえない。

したがって、国家賠償請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がないから、これを棄却することとした。

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