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自民党憲法マンガ ツッコミ入れずにはいられないネシリーズ②

寄稿:明日の自由を守る若手弁護士の会

2015年5月12日

自民党さんが発表した憲法マンガ「ほのぼの一家の憲法改正ってなぁに?」に、「ちょっと待ってちょっと待って」とツッコミを入れていくシリーズの第2弾!

①では、憲法の「古さ」という観点からツッコミを入れましたが…

今日は、マンガの主人公?である、お母さんの「ほのぼの優子」さんの描かれ方についてです。

 

既に気になっている方もいらっしゃると思いますが。

一家が憲法について調べることにしたのは「お母さんを安心させるため」、

前のコマで「調べてよーっ」と夫さんをガクガク揺する感情的な姿を見せた優子さんを、

家族の男性陣が安心させるためだったり。(はいはい、わかったわかった。ってか?)

スマホでママ友と相談、ランチのお店、海外小説…と気楽な趣味を並べて、

「マンガしか読まない」と家族に突っ込まれていたり。

「やっぱり反対反対!」って、キー!って顔していたり。

それに対して、子どもを含む男性の登場人物は、全員冷静で理性的(孫にデレるときの司郎おじいちゃんは除く?)。

「憲法改正に反対」という意見をもつ人が、

まるでちゃんと考えていなくて、ものを知らないから感情的に反対と言っているみたいじゃありませんか??

そもそも、自民党のマンガなのに自民党憲法草案の内容が一言も出てこないもんだから(なんででしょーね?)、中身については書きようがないのかもしれないけど、

この間憲法に関わってきたあらゆる人たちが一生懸命議論してきた、

立憲主義に反する改憲はダメだよ?!って話とか、

戦争と外交についてのいろんな意見とか、

そーゆーのは無視ですか?エ、一切無視ですか??

自民党さんが改憲についてのマンガを描いたというので、立憲主義についてどう説明してくれるのかなと思ったんですが、

なんか華麗にスルーされちゃって、

「改憲に前向き=きちんと考えている」「改憲に反対=考えていない」みたいに描き出されてますね。

結局自民党さんは、自分たちに反対する意見の内容をぜんっぜん勉強してくれてないってことがわかっちゃって、

なんかもう、メダマドコーって感じです(汗)

で、なんで自民党さんのマンガが、こういう描き方になるのかというコトなんですが。

飛び出ちゃった目玉をよいしょっとはめ直して、自民党憲法草案をよーく見てみると、

まぁ、なんとなくわかっちゃったわけです。

私たちが何度も何度も、耳にも目にも私たちの指にもタコができるくらい繰り返し書いてきたことですが、

自民党憲法草案では、憲法13条の「個人の尊重」の「個」の字が抜かれて「人の尊重」となっています。

そして、「家族は互いに助け合わなければならない」という、

(憲法に縛られているはずの)国家権力→(縛っている立場の)国民に命令する条文まで、ご丁寧に付け加えちゃったりして(24条1項)。

そんな自民党さんが、どんな家族、どんな「人」を想定しているのかといえば、

安倍内閣の閣僚の多くが所属している「日本会議」では、

「男らしさや女らしさを否定する男女共同参画条例」(これ自体真っ赤なウソなんですが)から子供や家族を守ろう、と、

性別役割分業、家庭は自己責任、の社会に押し戻そうとしています。

国が国民に教えるような家族像、人間像にあてはまらない、素直に言うことをきかない人は、

「個人」として尊重してやらないぞ、というメッセージが、自民党憲法草案には込められています。

だから、物を知らなくて憲法改正に不安を感じている人(典型的には若い女性)に、

物を知っている我々政府の代弁者(主に高齢男性)が、憲法について教えてあげる、

そうすれば、なんとなく憲法改正(具体的な中身は言わないんだけど)って必要かも?

うんわかった、よく考えて見る!(スナオ)

→そうかそうか、これからもお前はかわいい家族、ほのぼの一家の一員だ。

って具合に、ずいぶんと人を小馬鹿にした描き方になるわけです。

そこで、政府と反対の立場から考え抜かれた意見を言って、

千造おじいちゃんと激論を交わす!って展開には、最初からなりようがないということ。

そーいえば、司郎おじいちゃんや千造おじいちゃんの妻(おばあちゃん)は、

どこにいるのでしょうか?

まさか、二人とも亡くなっているのでしょうか。

おじいちゃんたちと同じくらい年齢と経験を重ねた立場から、

おじいちゃんと違う意見を言う人はいらないの?

だったら、我々あすわかがこれからも、代わりに言って差し上げます♪

続きはまた!

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