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政府のリクツが二転三転(@_@) 集団的自衛権やっぱ要らないんじゃないの?

寄稿:明日の自由を守る若手弁護士の会

2015年7月1日

機雷。

海底に沈んでいたりぷかぷか浮いていたりする地雷みたいなものです。

海に設置されると、どこの国の船がそれにあたって爆破されてしまうか予想できないので、とてもキケンなわけです。

「機雷除去」というのは、これまた地雷の撤去と同じようなもので、戦艦を走らせて海底と機雷をつなぐワイヤーをチョキっと切ったり、浮いてる機雷を射撃して爆発させたりして撤去することです。

さて、ホルムズ海峡に機雷がまかれた時、これを日本の自衛隊が除去することは、法的には個別的自衛権なのでしょうか、集団的自衛権なのでしょうか?

機雷は、不特定多数の国への攻撃を目的としてまかれるのが常識(だって海にまくんだもの)なので、「A国が日本を名指しして機雷をまいたから除去してやるぞ」という個別的自衛権みたいな場面は想定できません。

そこで政府は、「そんな時こそ集団的自衛権の行使なのです」と言って、機雷除去(機雷掃海)を集団的自衛権行使の代表例として挙げてきました。

安倍首相は、それこそ何度も、ホルムズ海峡での機雷掃海について、「各国が協力しているのに我が国ができなくて良いのか」と意欲を示して、「個別的自衛権では対処できないことは今までの議論の積み重ねで明々白々だ」「(武力行使の新3要件にあてはまる)相当の経済危機が発生したといえる。誰かが除去しないと危険はなくならない」と掃海のために集団的自衛権行使が認められると説明してきました。

それなのに、

ここへきて、内閣法制局長官(←政府の法律顧問のような存在)が、

「個別的自衛権の発動によって機雷を処理することはありうる」と答弁したのです。

…( ̄□ ̄;)!?

ちゃぶ台をひっくり返したような…

法制局長官は、「我が国に対する武力攻撃の意図があるなら、我が国に対する武力攻撃そのものになりうる」から、個別的自衛権の行使も可能、と説明します。

たしかにそう考えればそうですね。でも、最初に書いたように、日本の船だけを狙って機雷をまくことなんて現実的でないから、そういう説明はできないのです。だからこそ、集団的自衛権の行使という形でしか機雷除去はできない。じゃあ憲法解釈を変えちゃえ、と。こういう話の筋だったわけです。

なにそれ、じゃあ、どっちなの?

個別的自衛権で対応できるなら、集団的自衛権行使なんて必要ないじゃないの。

と、混乱する方は少なくないはずです。

というより、政府の頭の中が、すでに混乱しているとしかいいようがありません。

安倍政権がこれまで「いかに集団的自衛権行使を認める必要があるか」の代表例として出してきたケースについて、顧問弁護士のような立場の法制局長官が「それは個別的自衛権で対処できる」だなんて…(@_@)。。。

ちなみに、機雷除去について「お掃除」のようなイメージを持ってはいけないのです。戦艦を走らせて敵の武器を奪う行為ですから、れっきとした武力行使です。機雷をまいた国にとっては、除去した国は敵国です。

集団的自衛権を行使して機雷を除去する。これはもう、参戦です。

やっぱり、どこからどう見ても、憲法違反の行為なのです。

歴代の法制局長官たちも、次々と国会に参考人として招かれて「(安保関連法案は)憲法違反だ」と発言しています。

この法案を推し進めている政府与党には、よってたつリクツが無いことが日々暴露されてきて、さらにここにきて、政府の頭の中ももう全然整理がついていないことも暴露されました。

こんなめちゃくちゃな法案を通して、戦争にと次々に首を突っ込む国にしたくはありませんし、こんなめちゃくちゃな法案を生み出した政府に、政治をまかせておくわけにはいきませんね。やっぱり。

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