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新国立競技場建設に2520億円とは・・

寄稿:池田龍夫

2015年7月10日

2020年東京五輪・パラリンピックの主会場になる新国立競技場の総工費が2520億円に膨らんだ。

当初の1300億円から倍増の決定を許容できない

与野党から批判の声が強く、公明党の石井啓一政調会長は7月8日の会見で「当初は1300億円で収まるデザインと認識されていた。非常に甘い認識だったのではないか」と批判。石井氏は「特有のデザインを建設するには相当の費用がかかる。最初の段階で十分把握できていなかっのはズサンだ」と指摘。総工費が膨らんだことについて「国民によく伝わっていない。国会議員にも丁寧な説明はない」と述べ、事業主体の日本スポーツ振興センターや所管の文部科学省に説明するよう求めた。

民主党の枝野幸男幹事長も会見で「この顛末はあまりにもお粗末で。最近の五輪メイン会場は、いずれも3桁の億だ。なぜ東京だけ2500億円もかかるのか。財源や完成後の収支のめどが立っているとは言いがたいのに、政府はなぜ、これを強行するのか意味が分からない」と訴えた。

福島事故対策に当てるのが、政治の本筋

一方、福島原発事故の復旧は遅々として進んでいない。2011年3月11日、東日本大震災による地震動津波の影響による原発事故は、国際尺度最悪のレベル7(深刻な事故)に分類される事故で、2015年4月現在、炉内燃料のほぼ全量が溶解して、近づけない状態が続いている。

東京五輪新競技場は総工費2520億をかけ、19年5月の完を目指している。1311兆円余の膨大な財政赤字(15年4月1日現在)をかかえている日本にこのような大盤ぶるまいが許されるはずがない。過去最高のロンドン五輪スタジアムの建設費は900億円。赤字大国・日本が3倍の巨費をつぎ込むとは狂気の沙汰である。

巨額の予算を福島事故対策費に事故に振り向けるのが、政治の本筋である。

(いけだ・たつお)毎日新聞OB。

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