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【NPJ通信・連載記事】選挙へ行こう~自民党改憲草案と参議院選挙@2016

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アベ政治を、改憲を、許さない!

寄稿:小林緑(国立音楽大学名誉教授)

2016年7月3日

安倍晋三さん、私たちを馬鹿にするのもいい加減にしてください。
沖縄の女性殺人に象徴される日本の惨状をはたすには、あなたが退場するしかない!

私立音楽大学西洋音楽史教授歴30余年、NHK経営委員歴6年等の経験から実感したのは、クラシック音楽界も、実は政治やマス・メディアと同罪で、既得権益を守ることに汲々としている、ということ。アベノミクスとやらが振り回す「経済で結果を出す」の経済とは、本来民を広く救済する意のはず。それを原発や武器など巨大科学による利益狙いでカモフラージュするお粗末さ。いまどき“成長”とか“大規模”を持ち出すセンスはまさにブラック・ジョークでしかないけれど、笑っている場合じゃない。

私が身を置くクラシック業界も、脱亜入欧の元凶たる明治維新とともに輸入された“文化”システムだから、率先して為政者のお先棒を担いできた。その事態が今なお暗に保持されているのを証したのが、皇紀2600年奉祝の大曲『海道東征』を、なんと!わが母校藝大が昨年11月に学内奏楽堂にて再演した事実。今年2月には、同じ会場で稲田朋美が見守る中、陸上自衛隊音楽隊と、藝大ブラスが共演!しかも普通なら、これほど眼に立つ「事件」を、クラシック音楽のサポーター役を担っているNHKも、大新聞も、まったく取り上げずにやり過ごしたのだ。

NHKに関して付言するなら、経営委員在任当時、いわゆる従軍慰安婦問題を扱ったETV特集改変の内部告発に端を発する裁判をめぐるやり取りの中で、他の経営委員も、会長を筆頭とする理事会・執行部も、問題の本質が戦争責任や人権に直結する事柄であることをほとんど認識せず、現今のヘイト・スピーチにも接する軽口を弄していたのには、心底落胆した。しかも、当時あの改変の首謀者と目された某理事が、ほどなくNHK交響楽団理事長におさまったというとんでもない人事までもまかり通っていたのである。

NHKをはじめマス・メディア支配に躍起の総理大臣、その指導下に、戦後70年余を経てなおアメリカに従属、戦争放棄の条文さえも放棄しようという政府に、改めて最後通牒を突き付けたい。

安倍晋三さん、私たちはもうだまされません。
憲法改悪は世界中の人々の支援で絶対に阻止できる!

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