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【NPJ通信・連載記事】練馬自衛隊基地ウオッチング~ダイコンと基地の街~/坂本 茂

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防衛省“PAC3公開は国民の不安払拭” 記者“不安増大だ”

 6月13日、テレビから「防衛省は、北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃に万全の態勢を取っていることを示し、国民の不安を払拭したい」と流れてきた。
 6月21日にPAC3の機動展開訓練が朝霞駐屯地で公開されるというニュースである。

 PAC3の機動展開訓練は、2005年、PAC3が航空自衛隊入間基地などから陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都練馬区・埼玉県朝霞市など)に配備されたのが始まりだ。
 2009年から「北朝鮮(朝鮮民主主義共和国)のミサイル発射」が行われると、必ず朝霞訓練場にPAC3が実戦配備されるようになった。
 しかし、2016年6月より今年にかけては、18回も「北朝鮮ミサイル発射」を受けても、自衛隊は朝霞訓練場にPAC3を配備しなくなった。

 理由は?

 開発したアメリカ本国でさえ、市街地でPAC3を展開した事例は無い。しかも発射実験は四国ぐらいの面積のあるアメリカの広い砂漠で実施している。
 万が一のミサイルの爆発の危険性を考えたら、私たちの街のど真ん中に配備して大丈夫だろうか?

 そんな素朴な質問をしようと、防衛省に取材を申し込み、なんとか許可された。

 6月21日午前4時すぎより、朝霞駐屯地朝霞門にNHKなど22社44名が集まってきた。
 朝5時30分、航空自衛隊の関係者より取材者たちへ「入間基地所属部隊の車両が只今到着します」とアナウンスがあった。しかし、朝霞駐屯地の門をくぐったのは、部隊名表示がすべて消されたPAC3や10数台の車両などであった。
 訓練部隊指揮官である花田3等空佐は、住民の疑問に対し、「昨年より朝霞にPAC3を配備していないことは認める、理由については上級部隊の判断なのでお答えできない」と回答を避けた。その後、航空自衛隊幕僚監部も「今の情勢と状況を判断して現在の体制をとっている、どのようなことか具体的に明らかにすると北朝鮮に手の内が分かり北朝鮮を利する」と回答せず、さらに「PAC3爆発の事象はありえない、米軍の操作基準(マニュアル)にのっとっている、爆発はない。操作手順規定されている」と述べた。

 そして部隊名を隠したり実戦配備で模擬弾を使用するのは何のためかのという問いには、「手の内を明かすので答えられない」とし、隊員たちはレーダー照射訓練で電磁波が出るので建物に避難するが、100メートル先に散歩している住民たちへの周知はなぜしないのかという問いには、「レーダーから発射している電磁波は人体に影響しないように一定の距離を保って考慮している、具体的な距離の開示がわが方の手の内を明かすことになるので答えられない」とした。

 大手テレビ局は、「配備展開してPAC3を組立発射するまで20分以上要した・・・間に合わないのでは」と追求したが、自衛隊は、「通常でも同程度だ、北朝鮮から撃ってくる情報を早くキャッチして準備するから安全です」と言う。
 さらの他局の記者などからは「不安解消で公開したけど、北朝鮮から数分でミサイル来るのに発射準備にこんなに時間がかかるなんてよけい不安増大だ」と言う声が漏れた。
 残念ながらそのような声は記事扱いにはならなかった。
 その後、PAC3を扱ったことのある自衛隊関係者は、私に対し「私は現役の訓練中、命令を受け蛍光灯の管を頭上に掲げPAC3レーダー前方に立たったことがあった、突然、蛍光管が光りレーダーが照射されたことを後で知り怖くなったことを覚えている。防衛省敷地内にPAC3ミサイルに“INERT”とうい文字があるが模擬弾だ、PAC3を囲った壁を作ったが意味がない。発射時に蔓延するガスは塩素・一酸化炭素だ、大量に吸い込めば危険だ。もし爆発したら消火不能だ、そもそも市ヶ谷や朝霞など住宅密集地に配備してはいけない」と語ってくれた。

 7月29日、また北朝鮮がミサイル発射・・・朝霞訓練場には首都圏を守るとされるPAC3の姿はなく、第32普通科連隊所属(埼玉県さいたま市)の白い名札の新隊員たちが、泥まみれになり見えない敵に向かって教練に励んでいた。

 自民党や民主党政権の時も、PAC3実戦配備ですら市ヶ谷も朝霞にも模擬弾を置き続けた。現場の自衛隊員はわかっているが物が言えない。
 上官は、北朝鮮のミサイルが飛んできたとき、部下に「地面に伏せて頭部を守れ」とだけ命令する。「トップが変わらなければ」と自衛隊員は悩み続けている。
 昔陸軍は    馬鹿な大将敵より怖い 
 今自衛隊員は  親と指揮官は選べない と・・・・
 悲しいではないか  上には逆らえずぽつんと言って笑っているだけだ。
 政府が冷静な姿勢で北朝鮮と話し合いを模索しない限り解決策はないだろう。 

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