NPJ

TWITTER

RSS

トップ  >  NPJ通信  >  「時代の奔流を見据えて──危機の時代の平和学」

【NPJ通信・連載記事】「時代の奔流を見据えて──危機の時代の平和学」/木村 朗

プロフィール詳細

2015.02.09
人質事件がもたらした日本社会・メディアの変容と思考停止状態~「対テロ戦争」下でのなし崩し的なファシズム・戦争国家化の危うさ~(上)
2014.05.06
第四一回「戦前型の秘密社会・警察国家を許さないために主権者・国民はいま何をすべきか─秘密保全(特定秘密保護)法案の可決・成立を受けて」
2014.05.06
第四〇回「憲法違反の秘密保全法案は国民監視法案に他ならない─解散・総選挙で国民の信を問え!」
2014.05.06
特別寄稿「日本はこのままファシズム国家へと変貌するのか─暗黒社会の到来を許すな!」
2014.05.06
特別寄稿 「小沢事件」 の真実 権力の暴走とメディアの加担による民主主義の破壊
2014.05.06
特別寄稿 日本は真の独立国家なのか 「『終わらない〈占領〉』 を問う」
2013.05.04
特別寄稿 「孫崎 享さんと 『終わらない占領』 を論じる」

これより前の連載記事は旧サイトをご参照ください。

木村 朗(きむら あきら/鹿児島大学教員/平和学専攻)

木村 朗

「時代の奔流を見据えて─危機の時代の平和学」の連載に当たって

最初に私の自己紹介をさせていただきます。私は1954年8月23日北九州市小倉生まれで現在54歳です。北九州高専を中途退学して、福岡県立小倉高校へ。そして浪人・自活生活も経験してから九州大学法学部に入学し、政治学を専攻して九州大学大学院法学研究科に進学。博士課程在籍中に旧ユ-ゴスラヴィアのベオグラ-ド大学政治学部へ政府交換留学生として留学 (1985年9月~1987年3月。その後、1994年9月、1998年3月、2001年8月に旧ユーゴ各地をそれぞれ1ヶ月ほど再訪)。1988年3月に九州大学大学院法学研究科博士課程を単位取得退学、九州大学法学部助手を経て1988年10月に鹿児島大学法文学部に赴任して現在にいたっています。 平和学 (広島・長崎講座)、国際関係論、民族・地域紛争論、マスコミ論などの科目を担当しています。

これまでの主な研究テーマは、1948~1956年のコミンフォルムからのユーゴ共産党追放を契機とする旧ユーゴ・ソ連紛争、 1990~1995年のユーゴ解体と内戦 (民族問題と連邦制、あるいは旧ユ-ゴ紛争と国連PKO)、1999年のコソヴォ紛争とNATO空爆などでしたが、 現在は特に原爆投下・日本降伏問題に力を注いでいます。またその他に、日米安保体制と沖縄問題、9・11事件と新しい帝国秩序、 情報操作とメディア・リテラシー (志布志事件・松本サリン事件と「えん罪」・報道被害) といった問題にも関心を持って取り組んでいるところです。

それから、自主ゼミで社会人も参加できる「平和問題ゼミナール」を1997年2月から毎月1、2回のペ-スで開講するとともに、市民グル-プによる「かごしま平和ネットワ-ク」「かごしま憲法9条ネットワーク」「みんなで平和をつくる会」「かごしま9条の会」にもメンバーとして参加・活動してきました。旧ユーゴ・東欧諸国やソ連の他に、中国、韓国、ヴェトナム、アメリカを訪問。2005年8月のピースボートによる日韓アジアクルーズに水先案内人として乗船。故鎌田定夫先生が創設された長崎平和研究所の客員研究員、九州平和教育研究協議会会長や日本平和学会理事・「平和運動」 分科会責任者もやらせてもらっています。

〈主な著作〉

単著 『危機の時代の平和学』、編著 『核の時代と東アジアの平和―冷戦を越えて』、共著 『時代のなかの社会主義』『ナショナリズムの動態』『自分からの政治学』『国際関係論とは何か』『新時代の国際関係論』(いずれも、法律文化社)、『ペレストロイカ』(九州大学出版会)、『地域から問う国家・社会・世界』(ナカニシヤ出版)、『21世紀の安全保障と日米安保体制』(ミネルヴァ書房)、『人はなぜ戦争をしたがるのか―脱・解釈改憲』(金曜日)、『市民講座 いまに問う ヒバクシャと戦後補償』 凱風社、編著 『米軍再編と前線基地・日本』、同 『 9・11事件の省察―偽りの反テロ戦争とつくられる戦争構造』『メディアは私たちを守れるか?―松本サリン・志布志事件にみる冤罪と報道被害』(いずれも、凱風社)、他。

以上が私の簡単なプロフィールですが、このたび市民メディアであるNPJ (News for the People in Japan) への執筆の機会を梓澤和幸代表から与えていただいたことに深く感謝しています。そして、平和研究・平和教育・平和運動の三位一体をめざしている私が、時代の逆流に抗して闘う一つの大きな武器となるであろう独立した市民メディアに関わらせていただくことに大きな喜びと重大な責任を感じています。

「時代の奔流を見据えて─危機の時代の平和学」という表題もそうした思いからつけさせていただきました。この連載論評 (毎月1回か2回のペ-スで執筆させていただく予定) を通じて、過去から現在・未来につながる時代・人間・社会の光と影の両面を照射して、 問題の所在と本質を明らかにし、解決への展望と課題を提示することが出来ればと願っています。

皆さんのご期待に添うことがどれほど出来るかは分かりませんが、これから私なりに精一杯頑張って書かせていただこうと思っていますので、どうかよろしくお願いします。

2008年11月20日